バナー広告をブロックする

バナー広告をブロックする
「バナー広告」という語句で検索しようとすると、「消す」とか「うざい」などというキーワードがサジェクトされます。バナー広告を嫌悪するユーザーが多いのでしょう。そんなユーザーの嫌悪感が、実際にバナー広告を消せる技術が生み出しました。「広告ブロック」という名の。

まず、下記サイトをご覧ください。ある日の Yahoo Japan! のトップページを、2種類のブラウザで閲覧したものです。同じホームページを同じ時刻に見ているにも関わらず、この2種類のブラウザでは大きく異なる点があります。

広告ブロックなし
広告ブロックあり

そう、左(上)のブラウザでは サントリーのバナー広告があるのに対して、右(下)のプラウザではバナー広告がありません。
右のブラウザには、バナー広告を判別してブロックする機能をもつ広告ブロックをインストールしてあり、これが自動的にバナー広告を消しているのです。

広告ブロックとは

ホームページにアクセスした際、バナー広告を自動的に選別し、その広告を構成する要素をブラウザに読み込まないようにすることで、バナー広告を消すアプリケーションです。
基本的にブラウザの拡張機能としてプラグインの形で配布されたり、スマホ用アプリとしてリリースされたりしています。ユーザーはそうしたプラグインやアプリをインストールするだけで、無料で広告ブロックする技術を手に入れられます。
2017年時点で、広告ブロックは世界中で累計6億1500万回、ダウンロードされていました。

2017 Adblock Report

ブロックするバナー広告を選別する基準

広告ブロックは初期設定では、すべてのバナー広告をブロックするわけではありません。
広告ブロックが、ブロックすべきバナー広告を選別する基準は2つあります。

  1. クラウド上にあるブラックリスト。
  2. 読み込まれたページをチェックする際の独自基準。

ただし、1 のブラックリストにはおもに欧米の広告ネットワークがリストアップされており、日本の広告ネットワークはほとんどないといわれています。よって、日本の場合は事実上、2 のみがブロック基準になっているようです。

バナー広告をブロックする独自基準

広告ブロックにはいくつかあり、それぞれがブロックするための独自基準を持っています。ここでは、もっとも人気のある広告ブロックの一つ、Adblock Plus の基準を紹介します。

Adblock Plus の独自基準は「控えめな広告は許容する」というものです。
「控えめな広告」とは、まず第一に「非侵入型広告」であるということです。
「非侵入型広告」とは、第3者がトラッキングしていない広告のことです。
さらに、Adblock Plus は、デバイスごとに「控えめな広告」を次のように定めています。

デスクトップパソコンの場合

1. バナー広告がコンテンツ(ホームページ本文)を読む際、邪魔にならない位置にあること。
○ 本文上
○ 本文下
○ 本文サイド
× 本文途中

2. バナー広告とコンテンツが明確に区別されること。
×「広告」というラベルがない
× 本文と紛らわしい

3. バナー広告のサイズが大きすぎないこと
○ 本文上:高さ 最大200px
○ 本文サイド:横 最大350px
○ 本文下:高さ 最大400px
○ 最初にロードしたとき、表示されるバナー広告の合計面積が画面全体の25%以下

Allowing acceptable ads in Adblock Plus

この他、スマホの場合の基準もありますが、ここでは省略します。

日本のアフィリエイトサイトは広告ブロックという世界的な動向に無頓着で、上記基準では、アウトになってしまうサイトがかなりありそうです。
事実、筆者はあちこちのアフィリエイトサイトで、バナー広告が表示されないのを見ました。

なお、ユーザーがすべてのバナー広告をブロックするように設定することもできます。

まとめ

広告ブロックとは、パソコンのブラウザやスマホにインストールするアプリケーションで、ホームページ上にある邪魔なバナー広告を消すことができます。広告ブロックは、世界中で累計 6億回以上ダウンロードされた人気アプリケーションです。
ただし、広告ブロックはすべてのバナー広告をグロックするわけではなく、独自に定めた基準により「控えめな広告」と認定したものは許容します。
なお、ユーザーがすべての広告をブロックするように設定することもできます。


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