フォームメールでもっと応募数を増やそう

フォームメールでもっと応募数を増やそう
学会や大学のホームページを見ていて、ときどき「あれ?」と思うことがあります。さまざまな募集をしているのに、いざ応募しようとすると、電話や郵送でしか受け付けないところが多いのです。よくて、指定のメールアドレスへ必要事項を書いてメールせよ、とかそんな感じです。ホームページ上に応募フォームを用意しておけば、ユーザーは元より、ホームページ運営者も非常に楽になり、応募数増加も期待できるのに。

フォームメール

応募フォームやお問い合わせフォームは、ユーザーから何らかの情報をメールで受け取るためにホームページ上に設置するプログラムで、一般にフォームメールと呼んでいます。
フォームメールの仕組みは、フォームという HTML (ホームページ) 部分と、フォームに入力されたデータをメール形式に整形して送信するプログラム部分から成り立っています。
フォーム部分は、自由に作り変えられるので、アンケートや予約に応用することもできます。
プログラム部分では、入力漏れがないか、内容に誤りがないかチェックするだけでなく、不正なプログラムコードが書かれていないか確認します。さらに、添付ファイルを付けられるなど、高機能化したものもあります。
また、運営者にメール送信するだけでなく、ユーザー側にも確認のメールを送信することもできます。

フォームメールのメリット

  1. ユーザーが思い立ったとき、すぐに利用できる。
  2. 必要な情報の書き漏れがない。
  3. 運営者のメールアドレスを公表せずにすむ。

1. ユーザーが思い立ったとき、すぐに利用できる

電話や郵送は言うに及ばず、指定のメールアドレスへの送信にしても、ユーザーが指示された事項を漏れなく書き込んで送信するというのは結構面倒です。
フォームメールならばそんな面倒がなく、フォームを埋めて、送信ボタンを押せば、すぐに済みます。運営者側にとっても、多くの反応が期待できます。

2. 必要な情報の書き漏れがない

フォームは予め必要な情報を書き込む形式になっているので、情報の書き漏れがありません。また、プログラムでパリティチェックすれば、空欄や明らかな誤りをエラーにして、入力のやり直しを求めることができます。

3. 運営者側のメールアドレスを公表せずにすむ

受信するメールアドレスはプログラム内部に書き込まれるので、ユーザー側からは見れません。また、プログラムにスパム送信を排除する機能が組み込まれることもあり、安全です。
スパムメールやウイルスが横行する中、ホームページ上で連絡先メールアドレスを公表するのは、-- たとえ @ を全角にしようがどうしようが -- 危険です。

フォームメール制作はだれに発注すればいいのか

フォームメールのフォーム部分は HTML なので、ふつうのホームページ制作業者ならばできるはずです。「はずです」というのは、ときどき自社ではもっぱら営業だけして、実際のホームページ制作は外注する業者もあるからです。こうした業者はいくら安くても、不具合が生じたとき頼りにならないので、関わらないことをお勧めします。

さて、フォームメールのプログラム部分は、PHP や Perl などのプログラム言語で書かれています。よってプログラムの知識とスキルがあるプログラマーに発注するのが望ましいです。
ただ、PHP や Perl は比較的習得しやすい言語なので、Web デザイナーの中にも、フォームメールのプログラムが書ける人もいます。
よって、フォームメールのプログラムが書ける人がいるホームページ制作会社に発注しましょう。

もし、ホームページを WordPress という CMS (Control Management System で作っている場合は、プログラムの敷居は低くなります。
WordPress では、フォームメールなどの機能はプラグインと呼ばれる拡張プログラムをインストールして実装することが一般的です。プログラマーが一から書き起こすよりずっと早く高機能が実現できるからです。日本では、WordPress のフォームメールのプラグインは優れたプログラムがほぼ定番化しており、プログラミングの知識がなくても、正しく設定できればきちんと動きます。
ですから、WordPress の場合は、とくにフォームメールのプログラムを制作してもらう必要はなく、フォームの制作と設定設置だけで済みます。

とはいえ、発注者側からすれば、ホームページ制作業者側の知識やスキルなど知る由もなく、ほんとうに期待通りのフォームメールできるのか、分かりません。
私がお勧めするのは、フォームメール制作を担当する担当者と直接コンタントをとり、どのように実装するつもりか、詳しくやり方を聞いてみる、疑問点があればただしていく、という方法です。面接できるとベストですが、メールでも営業を介さず、直接担当者本人とやりとりできるのであれば、よいでしょう。万一、不具合が生じたら、直接連絡しましょう。

発注者側でもテストしよう

通常、ホームページなどを納品する場合は、事前に制作会社が自社環境でテストをします。しかしフォームメールの場合は、制作会社側のテストでは足りないことがあります。プログラムは実装するサーバー環境に依存するからです。つまり、制作会社のサーバーではちゃんと動いたのに、本番サーバーでは動かないということもあり得ます。ですから、フォームメールを納品されたら、発注者自らテストしてみてください。
その際、ちゃんと動くかどうかだけでなく、利用者になったつもりで、分かりにくいところ、使いにくいところはないかもチェックしましょう。
そして最後は、送信したメールがきちんと意図通りに受信できるか、運営者の目線でチェックしましょう。
問題を早期に発見し、担当者にダメ出しすれば、いい形になっていきます。

まとめ

ホームページ上で何らかの募集をするのであれば、フォームメールを使いましょう。フォームメールはユーザーに必要な情報を書き込んでもらうフォーム部分と、書き込まれた情報をメール形式に整形して、送信するプログラム部分から構成されます。ユーザーが思い立ったときすぐ応募できるので、非常に便利で、応募者数の増加が見込めます。また書き漏れがなく、運営者にとっても作業の効率性が上がります。


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